泉大津高校セクハラ全校放送後職員会議(2016年12月22日)


 泉大津高校セクハラ事案を受けて、被害者の先生が、2016年12月22日(終業式)の朝SHRにおいて、全校放送で被害を訴えかける事案が発生しました。
 この事件直後の緊急職員会議において、同僚教職員が被害者の先生を排斥する発言をしている様子を文字に起こしたデータが発見されたので、後世のためにアーカイブ化しています。
 同僚教員による「体だけの関係になりたい」「胸も触っていい?」「昼間は何でもない感じで、夜だけそういう関係がいい」「殴られるのとかときめいたりするタイプですか?」「コンドームに針で穴を開けるんですよね、やってそう。俺も気をつけてます!」などの発言は全て隠蔽され、被害者の先生の精神疾患が全ての原因であるという無茶苦茶な結論が捏造されていく様子が描かれています。


教頭  まず第1点ですが、月曜日の午後1時に、このことについての臨時の職員会議を開きますので、お集まりください。今日起こったことを、今、教育委員会を交えて協議中ですので、今この段階で、このことがどうなっていくのかという具体的なことが、お話できない状況ではあるのですけれども、月曜日にはきちんとお話できるような形で、ということで今話進めてます。
 少なくとも、今ですけども、今日の生徒に対する対応が、やはり少し不十分な状態で終わっているということがあると思います。
 保護者の方からも実際、もう少しきちんとした説明が必要だろうというようなご意見、お電話もいただいていますので、生徒に対するフォローについてというのが今後検討していかなあかんことの1つです。
 それから、今も言いましたけれども、今日のことだけではなくて、これまでの経緯も含めてですが、先生方に対するきちんとした説明ということも必要であると考えています。
 生徒へのフォローを中心としてですが、PTAの役員の方とも連絡を取り合って、教育委員会・PTA・学校の三者が連携を取りながら、今後、生徒のフォローについて考えていくということになっていて、役員の方々は、今日学校で起こったことについては、実際はそう放送で言われたようなことではないんだなと、いうことは役員の方々は理解してくれていて、学校に対して全面的に協力していくというふうに、言ってくれてるというふうに聞いてます。
 今日が終業式というタイミングですので、生徒に対するフォローをどのタイミングでやっていくのかということもありますし、郵送にするのか、改めて保護者を集めて説明会のようなことをするのか、生徒に対しても、保護者の郵便だけじゃなくて、三学期始まった時に、もう一度改めて、丁寧な説明をするのかというようなことも含めて、今、検討してます。教育委員会が来てるというのは、過去にいろんな学校で起こってる事例なんかも持ち寄って、どういうふうに対応していくかということの検討ではありますので、その検討を、ちょっと今、結論が出てないので、ちょっともやもやした感じにはなりますけれども、今、まさに検討してるということで、ご理解いただきたいと思います。
 あと、Z先生につきましては、母親に連絡を入れて、今日起こったことについては母親にも伝えて、これまでにも強く受診を勧めているんですけども、改めて、彼女の掛かりつけの医者が後3日ほど開いてるっていうのも分かってますので、その期間内に病院に行きなさいということを改めて強く求めるということで、今進めております。
 月曜日のところで、詳しい説明をしてというふうにも思ったんですけども、今日何にもなしでというのも、3連休挟むということもありますので、例えばこれから検討していく中で、こんなことも必要ではないかとか、こういう点についても、検討に加えなければいけないんじゃないかとかっていうようなご意見も頂戴して、協議の場に持っていきたいというふうに考えております。
 本当に、今、何が決まってるというわけではないので、非常に、中途半端な説明で申し訳ありません。また、ご意見いただければと思うんですが、いかがでしょうか?
森野  2つほど。PTA役員さんは理解いただいてるということですけれども、いつどのような形でお伝えなさったのかということ。
教頭  えっと、PTAの会長さんが学校に早速駆けつけてくださって。
森野  それは生徒から聞いてっていうことですか?
教頭  だと思います。校長先生と直接対面して話をして。役員さんでLINEのグループ作ってみたり、その中でやり取りをやってるようです。
森野  あと、校内的なことなんですけど、風評被害って言うんですかね、そのこともすごく心配なんですけれども、どの程度被害が出てるんかいうことも把握された上で対応策を考えていただけますか?
教頭  今、マスコミから2件問い合わせが入っております。NHKと共同通信社、2件入ってます。共同通信の方は私が直接対応したわけではありませんけど、NHKの方は、「病を抱えた先生が、被害妄想的に少しヒステリックな反応しはったんやなあ」という形で電話切りはったんで、そんな大きなことにはならないかなあというふうには思ってますけれども、今後もそういう問い合わせがあるかもわかりませんから、その時には、教頭・校長の方に、お電話取った場合、繋いでいただくようにお願いしたいと思います。
清水  いいですか? 今後も、普通に入ってこれるような状態でこられると、その辺の生徒を捕まえて勝手なこと言ってしまったりとか、その辺の確認も、これから人数少なくなりますし、確認も取れない危険な状態だと思うんです。きちんと診断してもらうなりなんなりの対応を取るまでは、来ないでもらうように、ぜひお願いしたいと思います。今、何するかわからない状態で、やっぱ生徒を、今でもだいぶ不安に陥し入れていますし、職員の中でもやっぱりかなり傷ついてる人はいていますので、その辺を踏まえて、是非ともよろしくお願いします。
池田  こういう事態になってしまったんですけども、これは以前から校長先生に根本的な解決をしてほしいということを、組合の側からも強く伝えています。それは何かというと、病気なんだということで、はっきりしているので、措置命令というのを取れないんだろうかと。教育委員会の方来られてると思うんで、是非、この機会に直接聞いていただきたいなというふうに強く要望します。校長であれば、校長の権限で措置っていうことが可能であるということを、情報として持ってますので、是非よろしくお願いします。
教頭  校長単独の権限ではないはずなんですけれども。
池田  それはもちろん専門的な、主治医との関係もあるし、その辺の専門的な意見を踏まえてということですけれども。
教頭  この間、彼女の父親と校長とは何度か面談もして、治療についての話もしています。ただ、今日のことは全く予想外のことで、親御さんも驚いてはったようですけれども、そのレベルのことが起こったというふうに認識してます。
 個人の名をあげて、あんな形で、無差別的なやり方をするというのは、これは許されることではないというふうに思っています。これは別に、校長が言うてるわけじゃなくて、ほんまに私個人のね。
 今まで関わってきてる先生から見ても、全然そんな感じがなかったし、本当にちょっと今日のことは、許せないと思っています。傷ついてます。教育委員会も含めての協議の場でも話したいと思います。
藤原  今日、3年生の集会で最後に話をしたんですけれども、1年〜2年と担任してもらったZ先生の声ですので、「Z先生の声やったね、悲しい出来事だったね」って話をして、Z先生はやっぱり4月からみんなも知ってるように、病気になって担任も代わって、その後も、復帰とお休みを繰り返してて、最近復帰されたんやけど、今日こんなことになってしまったね、って話をしました。教頭先生に了解をとって、病気であるってことは伝えた形であります。
 先生の名前は出ているんやけども、普通の日常の業務上の会話のことをおっしゃってるようだとは伝えました。そのことで言うてるだけのことであって、別にセクハラとかパワハラとか、そんな問題じゃないんやとことは、生徒には、「自分で言うのもなんやけど」って言うて言うときました。
教頭  1年生2年生の先生方にお伺いしたんですけど、その時の状況ってどんな感じでした?
中村  放送を聞いてないクラスもいっぱいあったので、まず最初に何があったんか、何のことやっていうことから始まって、その後、女の先生(木岡)が出てきて、わーっと言うたんで、「あ、何か隠してるな」という反応ですね。で、さらにあの紙を読んだけど、やっぱり何のこっちゃと。結局、最初の放送聞いてないクラスは、何もわからんまま、なんか怪しいことやってんなという、そういうイメージ。
坂本  クラスによってやっぱりちょっと反応が様々のようなんですけど、うちのクラスは静かにに聞いてましたけれども、えー、色々質問は出た、意見が出たところもあります。
筒井  2年6組ですけども、ハラスメントっていうことだけを捉えて、こういう事実があったのに学校が隠蔽している、おかしいんじゃないかというような声が、2〜3人から声はあがってました。
清水  説明してる時に、携帯でその録画なり録音をしようとしてるような様子が見えたので、携帯はやめてほしい、そういうのじゃなくてちゃんと信頼関係で事実を伝えるからやめてくださいっていうふうに話しました。
教頭  今日、一旦、保護者向けの文書を作ったんです。ただ、その状態で出す、その文面で出すことの是非も、教育委員会に相談した方が良いだろうという判断で、今日は出してません。ただ、何らかの形で文書出すことにはなるんだろうなあとは思っています。その時は、PTAの方のアドバイスもあったんだけど、できるだけ細かくして、隠している、隠蔽しているという疑いというか、そういうふうに思われてる部分を払拭するようなことも必要やという認識で判断をしていきたいと思います。
盛山  今日の放送を聞いた生徒がいるんですけれども、認識がしっかりされてなくて、1年生の生徒指導の先生が、生徒に対してセクハラを行なってたっていうふうに捉えていて回っていて、その生徒が放送で助けてくれというふうに呼びかけをしているというふうな感じで捉えられているような内容があったようです。実際に、徳永先生の方が、一部の男子生徒から近寄ってこられて、生徒に対して、周りの生徒も含めて、「セクハラあったらしいな」っていうような発言があったり。ただその後の、各クラスに分かれての説明の後からはどうなったかちょっと分からないんですけど、認識はそういう風に伝わってます。
教頭  生徒が被害を受けているという点については否定する形の文面を考えます。
貴志  2回ほど前の職会の後に、職員室で、12月のいついつからZ先生が復職されるから接触するなと言われたんですけども、その時に私もすごい気が動転してしまって、すごいこと言ったと思うんですけど、そん時にはっきり覚えてるのは、「もう生徒とか先生とか物に何も傷つける心配はないんですね」って確認したら、教頭先生はありませんっておっしゃったので、本当にありませんと言ったからには、申し訳ないですけど管理職の方で本当に責任取っていただきたいです。
教頭  これは本当に想定外なんです。
貴志  想定外というよりも、違いますよね、そういう風に言われると。私は本当にないんですねって言って、現に生徒も何人も泣いてますし、様子がおかしくなって、保健室に行く子も一人二人だとか、今も生徒泣いてますから。そういうこともないんですねって言ったらありませんって、先生おっしゃったんで。どうにかしてください。
教頭  そこでお話をしたんですけども、こうなることは、その時は想定してなかったというふうには思ってはいるんです。
貴志  申し訳ないですけど、言い訳にしか聞こえません、それは。もう何回も言いました。なんかあって生徒を守れるんですか?って。物を傷つけて、先生傷つけて、本当に何もないんですね、っていうこと何回も申し上げました。でも起こってるんです。ことが起こってから動くのは遅いと思います。本当に。
教頭  もう起こってしまっているので、起こってしまっていることに対して、きちんと対応していくしかないと考えてます。
近藤  今、お話していただいてる最中なのかもしれないんですけれども、月曜日にあるということで、Z先生はいつ出勤されるんですかね。それもまだわからないんですか。
教頭  今のところ月曜日の段階で、出勤停止という方向では聞いてはいるんです。確認しますけど。出勤停止って言われたと思いますよ。
近藤  すいません。混乱する部分もあるかなと思うんですけれども、もう来ないでくださいっていうのは無理なんですかね。待機じゃないですけど。
木岡  朝の会議の時に、全体で説明する時は、どんなこと話されますか?って、きちんと説明してくださいねって、私、お願いしたと思うんですけども、校長先生は一言もそういうことは無しに、事実無根だと、言われました。
 でも、事実であっても事実無根だっていうのが普通だと思うので、生徒は「事実が絶対ある」「隠してる」っていう風に取ってます。
 どうして説明無しにああいう風に発言されたのか。どうして校長先生はここにいらっしゃらないのか、説明していただけないのか、聞きたいなと思います。校長先生はどちらにおられるんですか。
教頭  今、校長先生は教育委員会から来た方々と協議している状況です。
木岡  あの時は、私は名指しされた教員を守ってほしいな、と。どういう話、どういうことでこうなったかっていうことを話してほしいな、と思って、私は、勇気を込めてあの発言させてもらったんです。なのに説明なし。今までもずっとこんな形で対応されてこられたんで、本当に悲しい限りです。本当に対応してください。貴志先生じゃないんですけども、事実が起こってからでは、もう本当に遅いです。もう分かってました。何かするだろうと思ってましたんで、言ってたんですけど、「何もしない」って。もう私もブスっと刺されるかも分かりませんけど、本当にそういう危険を感じます。
教頭  対応についてですけども、今、教育委員会と、PTAの方々も招いて協力していただくと思うんですけど、対応についてこんなやり方がいいんじゃないかというような提案も含めて、何か御意見ないでしょうか。
中村  よくわかんないんですけど、処分の対象になるかならんかも決まってないんですよね。なりそうなら自宅待機っていう形に普通はなりませんか? 例えば、何か事件起こしたときって、処分になる場合やったら待機になりますよね。今回はこれは別に処分する必要ないっていうのか、これは対象ではない段階で今協議してるってことですか?
教頭  今、どこまで話ができてるかっていうところが、分かりかねますけども。
清水  教頭先生自身も、教頭しながら授業も行って、ずっと廊下で話し合ってるのを見てるんで、気の毒だと思うんですけど、これ以上今度、頑張ってる人が学校に来れなくなるようなことが本当にないようにお願いします。
三島  生徒の対応っていうのは、始業式では遅いと思うので、あの子らはSNSとかで、今、拡散して、鎮火していって、始業式にまた思い出すみたいなことになって、あんま効果的ではないと思うので。登校するっていうのは無理やとは思うんですけれども、素早く対応していただいて。私も生徒と接触した中では、隠蔽しているとか、何かを隠してるんやろうって、「何かを隠してるからこんなことになってるんやろう」と。泣いて放送せなあかんぐらい追い詰められてはったなあっていうことを生徒達は言っています。
 本当に追い詰められてはったのかもしれないなと、私も思いますけれども、私もここで教頭先生とお話しした時に、絶対あの子供らを傷つけないでほしい、あと20日ほど後で卒業するので、復職されるなら傷つけないような形で復職していただきたいってことをお願いしたら、教頭先生は「分かりました」っておっしゃって。本当にやっぱりみんな帰りの顔は曇ってましたし、何を信じていいのかわからない状態で、本当にせっかくできた人間関係とか信頼関係がもう台無しになってしまったようになってましたんで、やっぱし、卒業に向けて、晴れやかに送り出してやりたいっていうところなんで、早く解決していただきたいと思います。
教頭  こういう大きな事態に対して、管理職だけで、何か解決できるということではない、という認識です。一生懸命やりますし、対応していくんですけども、先生方もいろんなところでいろんな経験されてると思いますので、ヒントを出していただきたい。他にありますでしょうか。
 また、改めては、26日の職員会議ということにはなりますが、そこで何かが決定事項として、連絡みたいな形ということじゃなくて、今みたいな形でご意見いただきながら、ご協議していくということも必要だろうと。また、今度の月曜日の校長先生からの説明を受けて、改めて、御意見いただけたらなあとは思いますので、どうぞよろしくお願いします。
山本  こういう風にみんなの前で言うのは良くないかもしれないですけど、要請ではなくて、もう強制的に休んでくださいっていうのが、多分、共通の思いではないでしょうか。今まで要請して要請して要請して、待たせて、その通りにいかないんですよね。
 あと、出勤されてて、授業に行かないことがどうなってるんだろうかというところも、「聞いたらあかんな」って思うから、黙ってみんななんとなく過ごしてるけど、あれが出勤になってる、勤務になってるってなると、もう限界を超えてしまっている。26日もまだこれを続けていきますかっていうのは、どうなんでしょう。
教頭  もちろん、3日間あるわけですから、何も決まらない状態ではなくてもちろん考えるんだけども。
三輪  結局ね、今の状況、今日のはやっぱりみんな衝撃を受けたわけでね。はっきり言うと今までと違いますよね。だから委員会さんも来てるわけだから。池田先生のお話もありましたように、出勤を止めることはできないのかとか、もうみんなそういう感じで、管理職の方も多分一致してると思うんですよ。だから、その辺のことを、ちょうど今来られてるわけだから、この間にきちっとその方向で進んでやりますよってことだけはっきり言うたら、もうそれでええん違いますの? もうそれ以上の話は無理やと思いますよ。
教頭  今たくさんご意見いただいてますので、これも確実に、この後お伝えして、考えていきますんで、月曜日のきちんとした報告を待っていただけるように考えていきます。
 この後でも何かあれば、ちょっとでもご意見下さい。じゃあ、全体での話はもうここで終わりにします。ありがとうございました。